エンジニア入門

現役エンジニアが使ってる!便利なコマンドプロンプトのコマンド3選

こんにちは。

インフラエンジニアのみならず、全てのエンジニアにとって業務効率の向上は至上命題です。

しかし、検証や現地で作業をしていると「こうしたいな」「ああしたいな」と思う場面が結構あるものです。

それらをそのままにしておくのではなく、
業務効率改善に向けて、出来る策を講じるのがエンジニアの腕の見せ所になります。

そこで今回は「現役エンジニアが使ってる!便利なコマンドプロンプトのコマンド3選」をご紹介したい思います!

今回の記事を通じて、皆様の業務効率向上の手助けになれば幸いです。
それではいってみましょう!
※今回紹介するコマンドはネットワーク系のインフラエンジニアに向けたものになりますが、
それ以外のエンジニアも参考になるかと思います。

nslookup

最初に紹介するコマンドは「nslookup」です。

「nslookup」ではDNSサーバに対して名前解決をする問い合わせを行うことが出来ます。

コマンド構文

nslookup [ドメイン名]or[IPアドレス]

それでは実際にDNSによる名前解決を行ってみましょう。
今回はYahoo(www.yahoo.co.jp)を名前解決してみましょう。

nslookup実行

C:\Users\user>nslookup www.yahoo.co.jp
サーバー: dns.google
Address: 8.8.8.8

権限のない回答:
名前: edge12.g.yimg.jp
Address: 183.79.249.124
Aliases: www.yahoo.co.jp

C:\Users\user>

このように「www.yahoo.co.jp」というドメインは「183.79.249.124」
というIPアドレスであることが表示されています。

今回はドメイン名からIPアドレスを検索しましたが、
IPアドレスからドメイン名を解決するいわゆる「逆引き」をすることも可能です。

今回はPCに設定されたDNSサーバを用いて、名前解決を行いましたが、
「nslookup」を使えばPCで設定したDNSサーバ以外での名前解決も可能です。

nslookupでDNSサーバを変更して名前解決を実施

C:\Users\user>nslookup
既定のサーバー: dns.google
Address: 8.8.8.8

> server 192.168.3.1
既定のサーバー: [192.168.3.1]
Address: 192.168.3.1

> www.yahoo.co.jp
サーバー: [192.168.3.1]
Address: 192.168.3.1

権限のない回答:
名前: edge12.g.yimg.jp
Address: 182.22.25.124
Aliases: www.yahoo.co.jp

>

先ほどは「nslookup」コマンドの後に問い合わせするドメイン名を入力したのですが、
この場合は「nslookup」のみを入力します。

すると既定のDNSサーバを指定出来るようになりますので、
server [IPアドレス]」コマンドによって、DNSサーバを指定することが出来るようになります。

このコマンドはDNSサーバの動作確認をしたい時に使用します。

PCに設定しているDNSサーバを変えずに動作確認をしたい時などによく使うコマンドになりますので、覚えておきましょう。

筆者
筆者

社内ネットワーク構築案件ではDNSサーバの構築はつきものです。

PCからの名前解決は必ずやる検証になるので、
このコマンドは覚えておきましょう!

netsh wlan show interface

このコマンドはネットワーク系のインフラエンジニアがよく使うコマンドの一つで、
接続している無線の電波の強さやチャネルなどの情報を確認することが出来ます。

実際に私のPCで実行してみました。
(個人情報は伏せさせてもらいます。)

netsh wlan show interfaceの実行結果

C:\Users\user>netsh wlan show interface

システムに 1 インターフェイスがあります:

名前 : Wi-Fi
説明 : Intel(R) Wireless-AC 9560 160MHz
GUID : ××
物理アドレス : ××:××:××:××:××:××
インターフェイス 入力 : プライマリ
状態 : 接続されました・・・
SSID : ××
AP BSSID : ××
バンド : 5 GHz・・・
チャネル : 36・・・
ネットワークの種類 : インフラストラクチャ
無線の種類 : 802.11ac
認証 : WPA2-パーソナル
暗号 : CCMP
接続モード : 自動接続
受信速度 (Mbps) : 1733.3・・・
送信速度 (Mbps) : 1733.3・・・
シグナル : 91%・・・
プロファイル : ××
構成された QoS MSC の : 0
構成された QoS マップ : 0
ポリシーで許可されている QoS マップ : 0

ホストされたネットワークの状態: 利用不可

C:\Users\user>

重要な項目を抜粋して解説します。

①状態 無線に接続出来ているかどうかを表示
②バンド 接続しているSSIDの周波数帯を表示。
2.4GHz、5GHz、6GHzがある。
③チャネル 接続しているチャネルを表示。

受信速度/
送信速度
無線接続時のデータの受信速度と送信速度を表示。
5GHz帯であれば173.3Mbpsになっていれば正常。
⑤シグナル 電波の強度を表示。
大体80%程度であれば電波強度が強いと言える。

 

筆者
筆者

今はオフィスやホテルなど、様々な場所でWi-Fiなど、
様々な場所で無線を利用できることが当たり前な時代になってきており、
無線の構築案件が非常に増えてきています!

こういった無線に使えるコマンドは現代のインフラエンジニアの必須コマンドと言ってもいいでしょう!

route

検証や構築作業中にこんなことを思ったことはないでしょうか。

検証中に調べたいことが出てきたんだけど、
デフォルトゲートウェイを検証環境にしちゃってるからインターネット繋ぐのがめんどくさいんだよなー、、

つまりこういう感じです。

routeコマンドの説明用

検証環境にPCを接続した場合、
デフォルトゲートウェイを検証環境に設定してしまうとインターネットが見られず、
かといってデフォルトゲートウェイをインターネットに向けてしまうと今度は検証環境に入れないといった事象に陥ってしまいます。

都度都度設定や接続先を変更している方もいますが、
実は検証環境に繋ぎながらインターネットにも繋ぐ方法があるのです!

それが「route」コマンドです。

「route」コマンドにはいくつかの引数があるのですが、
よく使う引数は3つなので順番にご紹介します。

route print

まずは「route print」コマンドです。

「route print」コマンドを実行するとPCに設定されたルーティングテーブルを表示させることが出来ます。

route printの出力結果

C:\Users\user>route print

~省略~

IPv4 ルート テーブル
===========================================================================
アクティブ ルート:
ネットワーク宛先 ネットマスク ゲートウェイ インターフェイス メトリック
0.0.0.0 0.0.0.0 ×× ×× 45
127.0.0.0 255.0.0.0 リンク上 127.0.0.1 331
127.0.0.1 255.255.255.255 リンク上 127.0.0.1 331
127.255.255.255 255.255.255.255 リンク上 127.0.0.1 331
~省略~

※ネットワーク情報がバレる部分は伏字にしています

一部抜粋していますが、
このようにPCに設定したルーティングテーブルの情報が表示されます。

上部に表示されている「0.0.0.0 0.0.0.0」がデフォルトゲートウェイの情報になります。

route add

「route add」コマンドではPCのルーティングテーブルに対して設定を追加することが出来ます。

つまり、デフォルトゲートウェイはインターネット環境に向けて設定し、
検証環境に行きたい場合の経路を設定しておけば、
検証環境とインターネットの両方に繋ぐことが可能ということです。

コマンド構文は以下の通りです。

※このコマンドはコマンドプロンプトを管理者権限で実行してから入力する必要があります。

コマンド構文

route add [network] mask [subnet mask] [gateway]

例えば検証環境が「192.168.10.0」で構築されている場合は以下のように設定します。

route addの出力結果

C:\Windows\System32>route add 192.168.10.0 mask 255.255.255.0 192.168.1.1
OK!

C:\Windows\System32>

「OK!」と表示されたらちゃんとコマンドが通っています。

このあと先ほど紹介した「route print」コマンドを実行し、
追加した経路がルーティングテーブルに追加されていれば完了です!

route delete

経路を追加するためのコマンドを紹介しましたので、
削除するためのコマンドも紹介します。

それが「route delete」コマンドです。

コマンド構文

route delete [network]

「route delete」コマンドは「route add」コマンドと違い、
サブネットマスクやゲートウェイを指定する必要はなく、
削除する経路を指定するだけでOKです。

この後「route print」コマンドで経路が削除されていることを確認してください。

まとめ

いかがだったでしょうか。
今回はコマンドプロンプトから使える3つのコマンドをご紹介しました。

まとめ

nslookup

netsh wlan show interface

route print/route add/route delete

今回紹介したコマンド以外にもコマンドプロンプトのコマンドは沢山存在します。
皆様も使える便利なコマンドを探してみてください!

ABOUT ME
インフラエンジニア社会人
インフラエンジニア(ネットワーク特化)の会社で10年ほど勤務している現役インフラエンジニアです。 もともとは飲食業界で正社員をしておりましたが、 「この仕事は自分に向いていない!」と考え直して転職しました。 現在の会社に就職後は1年ほど運用監視を経験した後、 設計構築の部署で5~10人のメンバーの教育をしながら業務にあたっています。 また、2児の父でもあり、仕事をしながら子育てにも追われています。